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夏のごちそう ウナギをとことん味わおう、っていうお話

Updated: Jul 17, 2023

今年の土用の丑の日は7月30日!無性にウナギ食べたくなるよね〜!

かば焼きを美味しく食べて、夏バテ防止!


まいどおおきに。

大阪の中央卸売市場で仲卸をやってる高浜康子です。

夏に食べたくなる魚と言えば、ウナギもそのひとつでしょ!

今年の土用の丑の日は7月30日やって。

スーパーでも大々的に宣伝してるよね。

ウナギは年々希少になって、値段も高くなってるからほんと、高値の花(ウナギ)。

まあ、今は何もかも高くなってるから仕入れも大変やけど、ネットショップで販売してる愛知県産のウナギの蒲焼きはお値段据え置きなんで、ぜひ買うてね!




以前、新潟県で回転寿司店に入ったときに、レーンに回ってるお寿司の紹介で「絶滅危惧種」って書いてあった(驚)

そんなん、よう食べへんわ(汗)


そう言えばニュースで見たけど、日清食品が「謎うなぎ」っていうのを限定発売するんやて。

面白いのは、これってウナギを一切使ってないんですよ。

大豆たんぱくなどを加工して、見た目だけやなくてあの食感や風味まで再現してるんやって。

精進料理で大和イモや豆腐、海苔なんかを使ってウナギのかば焼き風にする料理があるのは聞いたことあったけど、「謎うなぎ」はどんな味なんやろ、気になるわね。

まあ、これなら絶滅気にせんと食べれるけどね、魚屋としてはどうやろ。

やっぱり、土用の丑の日ぐらいは本物のウナギが食べたいな~。


今回は、なんで夏にウナギ食べたらええの?あれこれ調べてみました、っていうお話。

ちょっと読んでみたって~。




<参考サイト>


・日清、謎肉などで培った技術を駆使した「謎うなぎ」を1000セット限定発売


・プラントベースうなぎ「謎うなぎ」日清グループオンラインストア


・ウナギが無いなら「精進ウナギ」 お坊さんの遊び心料理



 

【目次】



 

土用の丑の日にウナギを食べるのは何でやろ?


そもそも、土用の丑の日って何のこと?なんで毎年、日付が変わるの?

正直、ウナギを食べる日としか思ってなかったんで(笑)、調べてみました。

「土用」とは、中国に伝わる五行思想に由来します。

あらゆるものが木・火・土・金・水の5つの要素でできているというのが五行思想で、四季に当てはめると「木=春」「火=夏」「金=秋」「水=冬」となるそう。

で、残った「土」は4分割して季節の変わり目に割り振られたんやって。

それが「土用」で、立春・立夏・立秋・立冬前の約18日間。

つまり土用って年4回あるんですよ。

「丑の日」っていうのは、日にちに十二支を割り当てて、土用の期間中に巡ってくる丑の日のこと。

そやから年によっては、夏の土用の丑の日が2回あることも。

2023年は7月30日の1回だけなんで、忘れずにカレンダーにメモってね。


夏の土用の丑の日には、うどん、瓜、梅干しなど「う」がつくものを食べるとよいっていう言い伝えがあったんやって。

ウナギを食べるのもそこから来てるのかも。

江戸時代の蘭学者・平賀源内がウナギ屋の宣伝として広めたという説が有名やね。

古くは「万葉集」に、大伴家持が友人に向けて夏やせ防止にウナギを勧める歌があるんやって。


ウナギにはビタミンA、B群、E、D、脂質など、夏の健康維持に役立つ栄養が豊富に含まれてるから、昔から夏によく食べられてたのかもね。



<参考サイト>


・土用の丑の日、2023年はいつ?うなぎを食べるのはなぜ?


・【土用の丑の日】2023年はいつ?7月・8月にうなぎを食べる意味や由来、風習など


 

室町時代のかば焼きは、ウナギまるごと塩焼き!?


ウナギ料理の代表といえば、やっぱりかば焼きやね。

かば焼きには、ウナギの他にも穴子やドジョウ、ハモなど、細長くてクセの強い魚がよく使われます。魚の骨を取り除き、串を打つなどして、酒や砂糖、醤油、水あめなどを合わせた甘辛いたれを表と裏にかけながら焼いていく料理で、漢字では「蒲焼」と書きます。


初めて「蒲焼」の言葉が登場するのは、室町時代1399年の『鈴鹿家記』という文献。

当時は、ウナギをまるごと1匹串に刺して塩焼きにしてたそう。

この形が蒲(がま)の穂に似ていることから「蒲焼」と名付けられたという説があります。

他にも、焼き上がりの色や形が「樺(かば)の木」に似ているからという説、いい香りが早く鼻に入る=「香疾(かばや)」が転じたとする説などもあるんやて。

室町時代には塩味のほか、酢味噌、辛子酢で食べられてたらしいわ。

室町時代末期になると、ウナギをぶつ切りにして醤油、酒、山椒味噌などで味付けしたかば焼きが登場したそう。


ウナギを開き、串刺しにして脂を落としながら焼き上げるという調理法が考案されたのは江戸時代の初期。

そして醬油の普及に伴い、味付けの主流も塩から醬油へ変化し、甘辛いたれを使うようになったんやって。


ところで…

ウナギって刺身で食べられるん?!

元気出そうやから「スッポンの血」みたいに飲むことできるん?

釣りしててたまにウナギが釣れたりして、ラッキーなんて思ったりしません?

でも、気をつけて欲しいんが、ウナギの血には猛毒物質が含まれてるんやって(驚)

だから、自分で捌いたりして、ウナギの血が目に入ったりすると失明するほど強烈なんやって(怖っ)

ただ、ウナギの身は刺身でも食べられるそうやけど、血の話し聞くとこわなるよね。

ちゃんとしたプロの料理人さんに調理してもらった物なら安心やけど、自分では止めた方がええね。

気をつけてや〜




<参考サイト>


・献立四季報「春夏秋冬」味暦


・うなぎの蒲焼の「蒲焼」って、どういう意味?


・農林水産省 うちの郷土料理 東京都 鰻のかば焼き(うなぎのかばやき)


・うなぎの歴史


・「うなぎの蒲焼」関西風と関東風はどう違うの?比較してみた!


・うなぎは生で食べられる?刺身あまり流通されていない理由や毒性について解説



 

関東と関西のかば焼きの違いは、武士と商人の違い!?


ウナギのかば焼きが関東と関西で違うのって知ってる?

調べてみたら、開き方や調理法、頭をいつ落とすかなど細かいとこでもいろいろ違う点があるみたい。


【関東は背開き、関西は腹開き】

武士が多かった江戸では、切腹を連想させる腹開きは縁起が悪いから背開きが一般的で、関西は商人文化で、腹を割って話すことが歓迎されたから腹開き、という説があります。

これも諸説あって、1700年代の江戸では料理人の腕が追いつかず、より容易な背開きが広まったという説や、単身男性が多く外食が盛んやったけど、飲食店や料理人が不足してたから、効率を上げるため背開きにした、という説もあるらしいわ。


【関東は蒸す、関西は蒸さない】

関東では、白焼きをして箱に入れ蒸らしておき、仕上げにたれをつけて焼き上げます。

これは気の短い江戸っ子にスピーディに提供するための工夫やったんやて。

また、蒸すことでふっくらして大きく見えるのが、見栄を張る武家文化で好まれたともいわれてます。

関西では、蒸さずに直火でじっくり焼きます。

表面をサクッと、中をふんわりと焼き上げるのは職人ワザやね。

商人文化では、時間をかけて焼き上げる間にじっくり商談ができてよかったのかも。


【関東は竹串、関西は金串】

関東の背開きでは、竹串を使うんやて。

金串を使い直火で焼くと真ん中が焼けにくくて時間がかかり、まんべんなく焼けないからとか。

逆に関西では、金串を使うんやて。

腹開きで竹串を使って蒸すと身が崩れ落ちてしまうからとか。


【頭をとるタイミングも違う】

関東では頭をとってから焼くけど、関西では頭をつけたまま焼いて、最後に落とすんやて。




【関東と関西の境界線は天竜川あたり?】

ウナギの名産地である浜松あたりが、かば焼きの調理法の関東風と関西風の境界線と言われてるんやて。

ウナギ屋さんも、浜松には関東風と関西風が両方あるらしいわ。

1回食べ比べしてみたいな~。

めちゃ贅沢な食べ比べ!


<参考サイト>


・浜松のうなぎは、関東風と関西風のどっち?


・うなぎのかば焼き、関東風と関西風の違いは「開き」と「焼き」


・ウナギ、関東風・関西風の境目は? 「パリフワ」と「トロフワ」


 

あなたは、うな丼派?うな重派?ひつまぶし派?


かば焼きの違いは分かったけど、うな丼、うな重、ひつまぶしの違いってなにか分かりますか?

ひつまぶしは何となく違うの分かるけど、うな丼、うな重って何が違うんやろう?

何となく、うな丼の方が安くて、うな重の方が豪華で高価な感じしますよね。

ということは、ウナギの質?料理人さんの腕の差?



いえいえ、正解は、ウナギの量だそうです。

もちろん、食べる器の差(大きさ)って言うのはあるけれど、基本的にウナギの質は同じなんやて。

違うのはウナギの入ってる量で、それこそうな重は、昔は何層にもウナギとご飯を重ねてお重箱に入れていたんだとか。

あと、値段の差を付けるために盛り付けるウナギの部位に差をつけてるところもあるそうです。

一般的にうな丼の方が安いイメージありますが、その理由はウナギの頭や尾に近い部分が使われる傾向があるからやとか。

一方、うな重は重箱に比べて大きいため、身が厚くて太い胴の部分が使われるんやて。

胴は肉厚で味が良いことからうな重は値段が高いそうです。

また蓋付きで冷めにくく、漆塗りの重箱に盛り付けたその豪華さが、江戸時代でも高級とされるウナギの魅力をより効果的に表すことから、江戸の街を中心にうな重が広まるようになったと言われているんやて。


まあ、そのへんはお店によっても差があるそうですから、注文する前に確認することが大事やね。

手軽に食べられるうな丼、ちょっと贅沢に食べるうな重って感じかな。


あと、うな重と見た目が似てるひつまぶしは愛知県名古屋の郷土料理。

ひつまぶしは、おひつに盛り付けたごはんに短冊切りにしたウナギをのせる料理です。

刻みねぎや海苔などの薬味と一緒に食べたり、だしをかけてうな茶漬けにしたりする点にもうな重との違いがあるそうです。



それにしても、美味しいウナギを食べれるお店、減ってきたよね(涙)


<参考サイト>


・「うな丼」と「うな重」の違いは盛り付け?値段?松竹梅や味の違いも解説


うな重とうな丼の違い





お家で温め直すなら、ひと手間かけて味わいアップ!


奮発して買ってきたウナギ、同じ食べるなら、上手に温めなおして美味しく食べたいよね。

レンジでチンも手軽でいいけど、焼き立ての味に近づけるひと手間、試してみませんか?

山椒や市販のたれを加えてもいいですね。


【ウナギ屋さんでテイクアウト】

くっつかないよう薄く油を塗ったアルミホイルにウナギをのせて軽く包み、オーブントースターで5分ほど焼いたら、一度ホイルを開けてたれを全体にまぶし、そのまま1分ほど焼きます。


【スーパーで購入】

バットやお皿にウナギを置いて、熱湯をかけながらたれを落とします。

キッチンぺーパーで軽く水気をとり、薄く油を塗ったアルミホイルにのせ、料理酒をふりかけてホイルでしっかり包んでグリルで3~4分焼きます。

フライパンでふたをして蒸し焼きにしてもいいみたい。


【真空パック】

パックのまま、人肌のお湯に浸して温め、熱した魚焼き網の上にのせて中~強火で焼きます。

表面がプツプツ泡立ったら火を弱め、たれを塗って軽くあぶります。



<参考サイト>


・プロに聞いた「美味しいうなぎの温め方」。テイクアウトから真空パックまで、ひと手間でお店の味に!


・まず水洗いが大事!市販の鰻をふっくら温めなおす方法 レシピ・作り方



 

かば焼きをアレンジ、ウナギの食べ方いろいろ


幸運にしてウナギのかば焼きを一度にたくさん入手した!

なんて時は、ごはんにのせて食べるだけでなく、違った味わい方もしてみたいですよね。

代表的なのが、「う巻き」と「うざく」。

「う巻き」は、ウナギのかば焼きをだし巻きで巻いたもの。

かば焼きを温めてから卵で巻くのがポイント。

少ないウナギも卵でボリュームアップして、豪華な一品になります。



「うざく」は、キュウリと合わせた酢のもの。

さっぱりしたキュウリと濃厚なウナギのコクが絶妙にマッチします。

栄養たっぷりのウナギと、疲労回復に役立つ酢の組み合わせで、夏バテ防止にもおすすめ!




<参考サイト>


・うなぎ料理22選♪定番からアレンジレシピまで


・土用の丑の日に!うなぎの蒲焼きアレンジレシピ


・うなぎを使った王道レシビ(う巻き、うざく)






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